「人への投資」機運高まる 離職防ぎ、長期育成へ デジタル人材確保もカギ
住宅新報 2022年8月2日 号 1面

大改造されたアートアベニューの新オフィス。従来は普通の島型配置だった。フリーアドレスで、円形の中の席も誰でも自由に利用できる。その奥に見えるのがバーカウンター。右隅奥がパターゲーム台
社員の離職率が高いことが不動産業界にとっては長年の課題。大手不動産会社のように社内でのキャリアアップが可能な環境がなく、一つの業態に特化している中小不動産会社や管理会社などでは長期的視点に立った人材育成が難しい。ただ、これまでのようにそれを諦めるのではなく、「人への投資」を積極化する企業が増えている。また、不動産取引の電子化やDX化を背景にIT人材の確保を急ぐ動きも活発化している。(井川弘子)
賃貸管理のアートアベニュー(東京都新宿区、藤澤雅義社長)は今春、オフィスの大改造を行った。社員が楽しく、自由に、そのときの仕事内容に応じて場所を選んで働けるようにするためだ。フリーアドレス制で、オフィス内には大小のミーティングルーム、集中したいときの一人用ボックス席、休息ルーム、バーカウンターのほか、ダーツや電子ピアノ、パターゴルフゲーム台まで置かれている。それらがフラットに広がるワンフロアは、オフィスというよりも、テーマパークのような感覚だ。
「日によって仕事をする場所が変わるので、たまたま隣に座った他部署の人との雑談が刺激になることも多い」と社員からも好評だ。
藤澤社長は、「楽しくなければ仕事ではない。仕事が楽しいということは世の中のために役立っているという実感があるからだ」と話す。オフィスの大改造費用は多額だという。ただ、そうした仕事の本質に社員に気付いてもらうためだとすれば、まさに人への投資となる。





























