グリーン成長戦略へ基金を最適活用 PJ連携の仕組み構築へ 経産省 「評価」の透明性が課題に

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 経済産業省は8月17日、産業構造審議会グリーンイノベーションプロジェクト部会(座長・益一哉東京工業大学学長)をオンライン開催した。今年4月に書面開催されて以来4回目。グリーンイノベーション基金事業(今週のことば、以下「基金事業」)に関する進ちょくの報告と、今後の取り組みに向けた方向性の確認を目的とした。グリーン成長戦略の推進に向けて、プロジェクト間の連携強化と、プロジェクトの中止や加速を判断するための評価基準も整備する考えだ。

 「2050年カーボンニュートラル」に伴うグリーン成長戦略では、温暖化への対応を「成長の機会」と捉え、イノベーションの実現を目指す。エネルギー政策およびエネルギー需給の姿を示すため、成長が期待される産業14分野において高い目標を設定。技術のフェーズに応じて実行計画を着実に実施し、国際競争力を強化していく。税制、規制改革、国際連携など政策を総動員し、企業の挑戦を後押しするための1ツールとして、基金事業がある。

 第4回を迎えた同部会では、事務局が基金事業の成果最大化に向けた取り組みを報告。21年度上半期に開始を想定しているプロジェクト18点を、グリーン電力の普及促進分野、エネルギー構造転換分野、産業構造転換分野に分類。検討段階、ワーキンググループ(WG)、公募、採択の各段階の作業進ちょくを確認すると共に、WGでの議論の概況をまとめた。例えば、先行する「大規模水素サプライチェーンの構築」および「再エネ等由来の電力を活用した水電解による水素製造」では、投資家に対する成長ストーリーを示すことや、既存水素関連事業との役割分担・連携の重要性が指摘される。

 各プロジェクト間の連携を促進し、基金事業を最適化するための仕組みを整備する。加えて、基金事業に直接関与していない外部企業に対しても、取り組みが進んだ際の参画を可能とするため情報共有を進めていく考え。官民の役割分担のあり方についても事務局側で精査を進める。

 基金の限られた政策資源を効果的に活用するため、評価を踏まえた柔軟な資源配分の実現についても重要性が示された。競争環境の変化などによって、プロジェクトを継続する意義が著しく低下した場合の中止・縮小、反対にプロジェクトの加速化や追加的な支援を判断するケースでの基準や手順についてだ。今回、プロジェクトの展開に関してWG等の評価による判断が追加されることについて、委員からは「判断するためのドライなメカニズムがあらかじめ必要。透明性、企業の納得感をいかに担保するか」「新領域へ挑戦する中で競争優位性は誰にあるかは分からない。取り組みの目安箱となる共有フレームのような仕組みが必要」などの意見が出された。

 事務局では、「プロジェクトの見直しを仕組みの中にどう組み入れていくかという議論と歩調を合わせる。基金事業は、よりフレキシブルな仕組みとしたい」と説明した。

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