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ニュースが分かる! Q&A ライフルが2万人調査 コロナ禍の価値観変化、7割が肯定 9割は暮らしの変革に意欲 

 記者A 外出自粛要請の全面解除から1カ月が過ぎた。「ステイホーム」期間中には、リモートワークや時差出勤など様々な気付きがあったよ。

 記者B どんな変化があったの?

 A 家族といる時間が増え、家事や育児のあり方を考える機会が増えたね。室内の導線をどうするか、どんな住まいが快適か。同時に、「ワーク」の部分が生活に入り込むことで、家族内で協働すべき課題も増え、それがけんかの火ダネになったことも…。

 B 従来の方法で回っていた仕事が滞ったり、焦る気持ちはあるよね。誰もが新しい日常のスタートだったから。新たな行動様式への対応はこれからが本番だから、この数カ月の経験が生きてくるはずだよ。

 A 不動産業界でもコロナ禍で事業内容や売り上げへの影響のほか、非対面営業のニーズが高まり、オンラインを活用した接客も進んだ。テクノロジーが担う業務とプロとして提供していくサービスのバランス、生活者の意識の変化を見極め、対応していかなければならない。

 B そんな中、ライフルが10~70代の全国の男女2万人を対象に「新しい暮らしへの兆し調査」(5月26日~28日、インターネット調査)を実施し、これからの暮らしを考えるプロジェクトを開始したね。調査ではコロナ禍の暮らしの変化に注目していて、全体の約8割が健康や仕事、食事など暮らしの場面で変化が起こったと回答。全体の約7割がその生活の変化を総合的にポジティブに受け止めていることが分かった。

 A 「日常の制約・制限に合わせて適応が必要」と考える人は全体の19.0%で最多か。緊急事態宣言が解除され、日常の様々な行動様式が変化していく中、積極的に行動変容を行おうとする人が多いことが分かるね。

 B 価値観の変化を問う設問では全体の80.0%が「自分で正しい情報を見極めることが大切だと思った」と回答し、情報リテラシーへの関心度の高まりがうかがえた。「社会を支えてくれる人への感謝」(71.8%)、「家族やパートナーとの時間が大切」(54.4%)など、人や家族とのつながりを再認識したという声も多く挙がった。

 A 年代やライフステージなどで差異は見られたの?

 B 例えば、10~20代では「これまで気付かなかった新しい暮らしを楽しもう」が全体比プラス12.8ポイントと突出。男性30代では「ワークライフバランスを整えようという意識の高まり」が全体比プラス12.3ポイントとなっている。

 A 確かに、リモートワークや時差出勤による働き方の変化で生活と仕事のバランスを改めて意識した人は多かったはず。女性やシニア世代の価値観の変化はどうだろう。70代では「健康増進の意識の高まり」が全体比プラス9.9ポイントで、外出自粛の中でも活動量を落とさないように努めている様子が想像できる。

 B 配偶者と子供がいる女性では「家族やパートナーとの時間が大切」と回答した割合が全体比プラス12.7ポイントと高くなる一方、「自分の時間も大切だと感じた」が全体比プラス16.2ポイント。休校や在宅勤務で家事の回数やそこにかかる時間が増えた結果、負担が集中している可能性がうかがえるね。君の家もまさにそこが悩みなのかな。

 A 日々、葛藤と反省を繰り返しているよ。

 B アフターコロナの生活・暮らし方については、全体の73.8%が「これまでとは変わる」と回答し、若い世代ほど「全く違った生活・暮らし方になる」と考えている人が多い結果となったね。

 A 全体の91.8%が「生活や暮らしを変えていきたい」と回答している点も興味深い。20代、30代では「労働の賃金だけでなく、積極的な資産運用を行って緊急事態に備える」「日本中を旅する、そのように暮らしている人の話を聞く機会をつくる」など具体的な暮らしの変化を検討しているし、今後の住まい選びに影響してきそうだ。

 B 他方、ウィズコロナでの生活維持を検討する声もある。より在宅での仕事や学習がはかどるような住まいを探したり、郊外や広い家への引っ越しを検討したりと、新たな住まい探しのニーズとして注目していきたいね。