投資

大言小語 売別荘でホームパーティー

 8月も終盤の日曜日に、かつて別荘地としても賑わった湘南・稲村ケ崎の小高い丘に立つ築古の売別荘で開かれたバーベキュー大会に誘われた。この物件を扱う不動産会社の社長が発起人となり、友人関係を中心に20人ほどがホームパーティーに集まった。遠くに伊豆や房総を眺めつつ、眼下にビーチが広がる見晴らしを肴に、皆が売別荘での夏の休日を楽しんだ。

 ▼ある住設会社の調査によると、国内でホームパーティーに参加した経験のある人は9割にも上るそうだ。テレビコマーシャルでも頻繁にホームパーティーのシーンを見かけるようになり、一般庶民の間ですっかり定着したようだが、実際のところは料理や会費などといった点で失敗談も尽きないらしい。最近はよりカジュアルで手作り感のあるホームパーティーが好まれる傾向にあるという。

 ▼稲村ケ崎のパーティーを主催した社長と同社スタッフは前の晩から泊まり込み、荷物の搬入から物件の清掃、庭の草刈りまでをこなし、ようやく翌日の開催にこぎつけた。だがこの別荘、公道に面していないうえ、細く長い階段を上らないと辿りつけない難所にあった。当然、道に迷う者も続出。ホスト役の社長は、携帯が鳴るたびに8往復も階段を上り下りして道案内も務めることに。心身なげうったホストのもてなしが、参加した皆を最も満足させてくれたようだ。