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森トラスト 「リモート震災訓練」を実施

 森トラストは3月11日、コロナ禍での同社グループの防災体制を構築するため、「リモート震災訓練」を実施した。また東日本大震災から10 年を迎え、震災で得た教訓の風化を防ぎ、防災意識を向上させるために「森トラストの3・11」と題し、当時仙台で被災した社員が震災対応経験を語り伝承する座談会を実施した。

 リモート震災訓練は、虎ノ門2丁目タワーの本社と東京、大阪、仙台のオフィスビル、関東圏のホテル計50棟と自宅を対象として実施した。テレワーク体制により出社率30%未満という本社の対応人数が少ないことを想定し、リモートで防災体制を維持するための「災害時情報共有ツール」の操作習熟や、感染症対策に対応した「震災対応マニュアル」の実効性の確認を行った。

 その結果、情報収集や対応判断はリモートでも可能と確認でき、リモート対応が難しい各ビルへの応援出動は、出動要員割り振りのための出動可否情報収集と、要員が不足した際の対応のルールを整備する必要があるとがわかったという。

 座談会については、その内容を記事化し、当時の資料映像とともに社内配信する。さらに記事の内容を基にウェブ上でBCP(事業継続計画)テストを実施することで、従業員一人ひとりの防災知識の定着と防災意識の向上を図る。

 同社グループは東日本大震災を教訓にして1.非常用発電設備稼働の長時間化2.トイレの断水対策と利便性の向上3.帰宅困難者支援用充電スポットの増設4.BCPテストの実施など、災害対策を強化している。