不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜 記事一覧
不動産屋の独り言 〜賃貸現場の喜怒哀楽〜
賃貸業を営む坂口有吉さんが業務に役立つヒントをちりばめながら日常の出来事を綴ります。
人情深い坂口さんは、不動産業者に対する世間の評価が不当に低いこと受け、「日々の努力も知ってほしい」と、そんな願いを込めています。
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紙上ブログ 悪徳不動産屋の独り言(157) 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 福祉がらみの三者三様 「がっかり」のち「嬉しく」
景気が後退して久しいが、当社においても生活保護や就労支援対象のお客さんが増えてきた。これは、この2カ月くらいの間に、生活保護のお客さんや市の社会福祉協議会(以降は社協と短縮)から紹介されたお客さんとの(続く) -
紙上ブログ悪徳不動産屋の独り言156 賃貸現場の喜怒哀楽坂口有吉 振り上げたこぶしが下ろせない 割に合わない滞納督促
家主さんから家賃滞納者への督促を依頼されることは多い。 本来は、家主さんが直接家賃を受領しているなら、督促も家主さん自身が行うべきで、管理会社に頼んでくるのは、「自分は入居者から悪く思われたくない(続く) -
紙上ブログ 悪徳不動産屋の独り言155 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 お客さんから頂いた手紙とお礼 何よりも代え難い〝勲章〟
春先に東京の大学に入学する娘さんと母親が部屋探しで来店した。今日中に部屋を決めて愛知の自宅に帰りたいとのことで、来店したのはお昼頃。21時の最終の新幹線を予約してあると言う。予算的な条件はさほど厳しく(続く) -
紙上ブログ悪徳不動産屋の独り言 153回 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ホームレス男性の部屋探し 真面目だからこその境遇か
懇意にしてもらっている市議会議員さんから電話があった。「また相談に乗ってもらいたいんだけど…」とのこと。議員は献身的にホームレスや障害者や生活保護の方の面倒をみていて、朝早くからアパートを見回ったり(続く) -
紙上ブログ 悪徳不動産屋の独り言 152回 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 某大学学生課の一方的な要求 「解約したら全額返金を」
毎春、某大学の学生課から「新入生向けの住居斡旋依頼」の手紙が来る。その大学は芸術系の大学で、大学周辺の「特化した」アパートでなければ学生は住めないことになる。大学側は合格発表後に合格者に送付する案内(続く) -
紙上ブログ悪徳不動産屋の独り言 151 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 対照的な2人の入居者 鍵紛失で現れる人間性
共にうちの管理物件に入居していた(いる)人間性の対照的な2人の入居者の話。今から2年前の真冬のある日、夜中に私は右の腎臓が痛み始めて救急車を呼ぶかどうか悩むほどの状況に陥っていた。それから毎晩、弱い痛み(続く) -
紙上ブログ 悪徳不動産屋の独り言150 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 ニナリッチとショパンで心つかむ 成約導いた嗅覚と聴覚
たまたま、人様よりちょっと敏感な鼻と耳のおかげで契約に至った、という嘘のような本当のお話。と言っても、鼻の話はまだ私が不動産の仕事をする前、新設ゴルフ場の会員権販売の営業をしていた頃のことで、日本中(続く) -
紙上ブログ悪徳不動産屋の独り言 第149回 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 よく気が付く中国人留学生たち 私の「日中友好」は嘘かも
夕方、そろそろ店を閉めようか、と思っていたところに、中国人男性と思しき3人組が来店した。1人は無口で、「心の底では日本人を蔑んで嫌っているのでは」と思えるくらいだった。「3人でルームシェアをしたい」と(続く) -
紙上ブログ 悪徳不動産屋の独り言第148回 賃貸現場の喜怒哀楽 坂口有吉 草むしりやポイント集め義援金に 管理物件で広がる復興支援
管理会社の苦労をよく分かってくれる家主さんがいる。年に一度、業者に3万円でアパートの草取りを依頼していたが、阪神大震災の際、こうお願いしてみた。「中学生になる私の娘とその友だちに同じ3万で草取りのバイ(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第147回 契約書の配達ミスで郵便局と口論 間違えた側が負担する
常識を逸脱 「それはおかしいでしょう。私が書いた宛名が間違っていたり、相手が住んでいなかったということなら、私のミスだから当然にまた切手を貼るけど、宛先が正しいのに配達されなかったら郵便局の責(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第146回 「本来なら迷惑料を請求したい」 要求多い客がキャンセル
「残念です」 先ず入居の時期である。「日割発生を2カ月後からにしてもらいたい」と言う。なんでも「今住んでいるのは持ち家だが、再来月にはアメリカで暮らしている娘夫婦が帰国するので使わせて、別の娘(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第145回 やりきれない引っ越し立ち会い 敷金返還巡り立場が逆転
想定外の要求 確かに、そう言われればその通りだが、入居時の契約も更新契約も私が行っていたことは入居者もその娘たち(60代後半)も当然に知っている。だから退去する段になって、「従業員証明書を見せろ」(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第144回 入居者は阿漕な同業者の女性社員 礼金上乗せして山分け?
退場すべき それなら無理に客付けしてくれなくてかまわない。もし、「ADが付いてないと面白くない」という営業マンや、「ADをもらえないとやっていけない」という業者であるなら、この業界から退場すべき(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第143回 決まるものも決まらない顧客の希望 響く怒鳴り声、契約は不調に 万事休す
いよいよ案内 同じ予算で他にどんな部屋があるか、予算が少ない場合は全部の希望を叶えることは無理と分からせ、希望条件のうち何を諦めさせるか事前に摺り合わせをするのだが、ここで「お客さんの希望を、(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第142回 水道管が破裂した責任は誰? ミスを責めない家主
「アパートの空室の給湯器の水道管が昨日の冷え込みで凍結して破裂してしまいました。私の油断から起きたことで、『案内の際にはブレーカーを落とさないでください』と業者さんに伝えていなかったのが原因です(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第141回 外国人入居者もびっくり 退去、離日で送別会開く
外国人は外国人だが、カナダ国籍で大手英会話教室の講師をしていて、黒人なのだとか。異国の地で、しかも黒人ということで、何軒もの不動産業者で体よく断られて苦労していたようだが、当社は肌の色では判断し(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第140回 同業者の実に迷惑な話 切らせてくれない電話番
高飛車な態度 と言うか、社名を名乗って用件も丁寧に説明しているのに、「何て物件なの? オタクは何て会社? 名前は?」と何度も聞く。「名前って、私のですか、物件のですか?」と聞くと、「どっちだったか(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第139回 変則的な入居申し込みの入れ方 手数料は半分でいい
職種は派遣社員で、連帯保証人は年金暮らしだから審査がスムーズに通るか覚束ない。自身でもネットなどで調べて「こんなのどうでしょう?」と意見を求めてくるが、どれも私のメガネには適わない。紹介者がいるこ(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第138回 同業者にも愛想と挨拶は必要 「利益をドブに捨てている」
先日、ある中堅の業者の物件を案内するために鍵を借りに行った。その業者とは顔なじみであって、全員よく知っている。今までトラブルを起こしたことはないし、特に私が嫌われている、ということもないハズなの(続く) -
悪徳不動産屋の独り言 第137回 滞納者より困るクレーマー 毅然と対処し1年で退去
風呂釜交換? 「ここはクリーニングが済んでいると聞いていたけど、風呂釜からゴミが出てくるので掃除をやり直してください」とのこと。プロの業者によってクリーニングが済んでいるといっても、そういうこ(続く)