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第9回 お買い得のはずが欠陥物件!?リノベーション物件の落とし穴

リノベーション物件で見つかった不具合

さくら事務所会長の長嶋修氏によれば、さくら事務所が行ったホームインスペクション(住宅診断)の現場でも、リノベーションやリフォームの失敗例が散見されるそうです。

例えば、左の写真では、床下からキノコが生えています。写真右の古い給水管から水漏れし、床下が水浸しになったためです。 古いマンションではこうした金属製の給水管が使われていますが、この物件の場合、築後40年を超えており、本来ならば給水管の交換が行われてしかるべき。しかし、実際には古いままで、このような結果を招きました・・・。

それには、次のような背景があります。この物件は、リノベーション事業者が相場の7割程度で買取り、リノベーションを施して再販売する、いわゆる「買取再販物件」でした。そして、買取再販を行う事業者は、ライバルとの猛烈な買取競争にさらされています。このときに、上下水道の配管工事分まで勘案してしまうと仕入れ値が下がり、買取ができなくなるため、表向きは「全面リフォーム済み」「リノベーション済み」とうたっておきながら、目に見えないこうした部分は放置していた、というわけです。

「工事管理体制」の確認で手抜き工事を防止

結局、写真の物件は買ってからまだ2年しか経っていなかったにもかかわらず、お金をかけて内部造作をすべて解体することになりました。このようなリノベーション会社の手抜き工事を防ぐには、どうしたらいいのでしょう?

長嶋さんによれば、一番良いのは、「工事管理体制」を確認すること。できれば、建築士や施工管理技士などの有資格者に、「解体後設備配管終了時」「完成時」の2回は確認をしてもらうべきだといいます。また、「言った」「言わない」でもめないために、口頭だけでなく、記録を残すことも重要とのこと。工事済みの物件を買うときには、ホームインスペクションを利用するのも一案でしょう。


配管の勾配が逆になっていた物件

家は年々古くなるもの。リフォームもリノベーションも、誰にとっても他人事ではありません。後になって、「実は欠陥物件だった」ということにならないよう、リノベーション物件を買ったり、工事を依頼したりするときは、価格だけでなく、業者の実績や工事の中味まで、しっかりと吟味することが大切といえそうです。

(参照:リノベーション物件の落とし穴


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