3D(3次元)プラットフォーム『ROOV』(ルーブ)を開発・提供するスタイルポート(東京都渋谷区)は、ウェブVR(仮想現実)の新たなサービス『ROOV housing』(ルーブ ハウジング)の提供を始めた。戸建て住宅販売時のプランの提案から引き渡しまでの空間イメージの理解を容易にする。商談の場面をより一層、効果的にする。
特許出願中の新開発の技術を用いて、面倒な設定や調整を要することなく、CADデータから高画質VRを自動で生成する。現物を撮影した写真のような〝リアル〟な3DCG(3次元コンピューターグラフィックス)を生成する。住宅購入検討者が自宅にいながらにして手軽にVRを操作できる(イメージ図)。
住宅事業者はプランの提案から図面の調整などまで、オンラインの3D空間上でコミュニケーションを図れる。VR空間内の気になる箇所に付せんを貼り、コメントや図形を記入できる。利用に際しては、特別に専用のアプリケーションや再生用のプレーヤーなどが要らず、ウェブブラウザだけで稼働する。プランが確定した後に関しても、VRで家具や家庭電化製品のレイアウトを配置してその採寸も行えるなど、容易にシミュレーションできる。
2次元のパノラマCGとは異なり、VR空間を実際に歩くかのように自由自在に移動しながら、新たな暮らしにイメージを膨らましやすい。住宅購入検討者とのプランに関する打ち合わせは数十回に上ることが一般的で、対面では時間調整などが面倒になりがちだった。また、空間イメージに関しては、従来の図面などを介した説明では分かりづらかった。手戻りや変更が繰り返されて、最終的な意思決定までに不要な時間が掛かる場面も少なくはなかった。新サービスは、これらの課題感を解消する。
