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東京建物 サステナブルセットアップオフィス 内装・什器類を再利用 入退去時のコスト下げ、資源有効活用

 東京建物は、新たなセットアップオフィスを展開する。同社のオフィスビル「東京スクエアガーデン」(東京都中央区京橋)12階において、退去したテナントの内装や什器などを活用した「サステナブルセットアップオフィス」に改装。間仕切り壁の2割、カーペットの6割を再利用し、什器なども35点をクリーニングの上、再利用した。また、処分した廃棄物も約8割が再利用される。同社では、今後も条件が合う物件に対して「サステナブルセットアップオフィス」を展開する。

 サステナブルセットアップオフィスは、フロア面積525.42m2(158.93坪)で、個人執務用の什器や個人ロッカーは入居テナントの希望を反映するセミオーダー型。特徴としては、既存壁を生かしつつ、グリーンを多く設け、フレキシブルな使い方ができるオフィス空間を実現したほか、サーモス製シンク断熱ボトルを提供し、マイボトルの洗浄も可能なコミュニケーションキッチンを設置する。

 そのほか、ごみ分別を促すクリーンステーションの設置や、防災備蓄品の提供と様々な備品を収納可能な棚を標準設置し、テナントが希望する収納家具を置くスペースを確保する。1坪当たりの賃料水準は、什器なしの場合よりも高いが、新たに什器を導入する場合よりも入退去費用などトータルではコストダウンが図れるという。

 セットアップオフィスは、テナントの人員規模や勤務スタイルの変化に合わせることができ、入退去時の工事費用圧縮、工事期間やレイアウトの検討などの時間短縮といったメリットがあり、ニーズが高まっている。同社はこれまでもセットアップオフィスを「新宿センタービル」(東京都新宿区)、「J-6ビル」(東京都渋谷区)などで展開してきた。今回の取り組みでは、セットアップオフィスのメリットを生かしつつ、サステナブルな働き方を実現する。

 同社は、サステナブルなまちづくりに対する情報発信のための新プロジェクト「DO for Sustainability.with 東京建物」を始動した。今回の取り組みもその一環。