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森ビル「虎ノ門・麻布台プロジェクト」にデジタルアートミュージアムが移転 23年開業、世界から人引き付け

 森ビルは、23年に開業する予定の大規模再開発「虎ノ門・麻布台プロジェクト」(東京都港区虎ノ門五丁目、麻布台一丁目、六本木三丁目)に設置する文化施設内に、チームラボと共同で企画運営する「森ビル デジタルアートミュージアム:チームラボボーダレス」(東京都江東区青海)を移転・開業する。移転先は東京メトロ日比谷線神谷町駅に近接。アクセス性が向上することから「個人的にだが、夜間の来館が増えることを期待している」(杉山央新領域企画部課長)。同施設は8月末に営業を終了する大観覧車と共に取り壊し、その跡地の再開発は土地所有者である東京都と協議の上で決定する。

 「虎ノ門・麻布台プロジェクト」は、約8.1ヘクタールの面積に、約2.4ヘクタールの広大な緑地やオフィス、高級住宅、商業施設などを整備し「ヒルズで培ったすべてを注ぎ込んだヒルズの未来形」と位置付ける同社の旗艦プロジェクト。「チームラボ」は、神谷町駅と東京メトロ南北線六本木一丁目駅を接続する地下の東西歩行者通路に隣接する文化施設(約9000m2)内に移転する。

 お台場の「チームラボボーダレス」は8月31日で閉館。新たに誕生するミュージアムでは、コンセプトである「境界のない1つの世界の中で、さまよい、探索し、発見する」を継承しつつ、展示作品やアート体験を進化させる。

 既存の「チームラボボーダレス」は、18年6月にオープンし、初年度には世界160カ国以上から約230万人が来館した。「オープン前の想像を上回る来場」(杉山央課長)で、来館者の半分が海外からで、うち約50%が同施設を目的に東京を訪れたという。

 同施設は、まちづくりとの親和性が高く、「ここに来ないと体験できない価値」(同)があると認識。「虎ノ門・麻布台プロジェクト」の文化施設に同施設を移転する。内容についても、進化したボーダレスが体感できるものとし、虎ノ門・麻布台エリアに世界中から人々を引き付けることを狙う。