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インタビュー〝ウェビナー〟 BiziblTechnologies 代表取締役CEO 花谷耀平氏 セミナーから個別面談へ

 オンラインのセミナー〝ウェビナー〟の活用が広がるが、登壇者の一方向の話で終始し、本来の目的の〝接点づくり〟が見えてこない。Bizibl Technologies(大阪市北区)は、視聴者がセミナーでの〝高揚感〟を保ったままに、オンライン上で「個別面談」に移行できる少人数・定期開催ウェビナー・ソリューション『Bizibl』(ビジブル)を提供している。同社社長の花谷耀平氏にその提供の思いを聞いた。(聞き手=坂元浩二)

 ――接点がつくれる。

 「従来の電話営業やメールなどの訴求方法は効果が薄く、最近は〝ウェビナーマーケティング〟が注目されている。簡便なオンライン形式で参加のハードルを下げる。複数人を相手に直接訴求できる。ただ課題点がある。商談や成約など次の具体的な〝アクション〟に移りづらい実態がある」

 ――具体的アクション。

 「一般的なテレビ会議システムのセミナーは、顔映像と音声会話の一方的な発信にとどまる。また、告知や参加者募集と受付作業、参加用URLの配信、当日の開催、その後のアンケート管理まで各種ツールを組み合わせて使いこなし、とても煩雑だった。当社はこれらすべての工程を1つのシステムで集約管理できる。効率的に運用し、開催直後に、個別に相談を受ける時間を創出しやすくする」

 ――商談の時間を創出できると。

 「開催した次の日では〝高揚感〟や関心、興味が薄れる恐れがある。当社サービスは、開催直後に、そのままオンライン上で〝小部屋〟のイメージで個別に面談・商談できる場所を設けられる。感度が〝ホット〟な状態のままに〝顧客接点〟をつくれる。個々の小部屋に主催企業の担当スタッフが控えていれば、相談や面談などに対応できる」

 ――小部屋に誘導。

 「面談の希望者を小部屋に案内し、プライバシーに配慮できる。参加者にとっては皆さんの前ではしづらかった質問や相談がしやすい。主催企業側は、搭載機能で参加者情報を事前に分析し、初回の人やリピーターなど、個々の参加者の状況に合わせた〝特別情報〟や情報内容を変えて伝えるなど、より的確な対応ができる」

 ――個々に応じられる。

 「5人や10人程度の少人数の開催を推奨している。参加者10人それぞれに担当スタッフがつけば、効率的に密に、相談・商談に対応しやすい。当社サービスは不動産投資物件を扱う企業などで活用され始め、投資セミナー後に個別面談に進んでいる。不動産テック企業のGMOReTech(東京都渋谷区)では、セミナーと、顧客先の物件オーナー向けの〝ユーザー座談会〟で活用している」

 ――不動産関連で活用。

 「相続セミナー終了後の売却相談、税理士や弁護士との個別面談に移行する使い方などもあると思う。当社の最高収益責任者は不動産テック企業の経験者で、不動産関連の知見を生かしたウェビナー運営を支援できる。実績に基づく信頼を得て、広報力も高め、新しい形の〝人と人の交差点〟となる〝集客ソリューション〟として更にサービスの認知度を高めていきたい」