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全宅管理 設立10周年で式典 「安全・安心の生活支える」 会員1万社目指す

 全国賃貸不動産管理業協会(佐々木正勝会長)は6月30日、東京・京橋で設立10周年記念式典を開いた。式典の冒頭、佐々木会長は、「皆さんの支援の下、10周年を迎えることができ感謝している。会員数は6400社近くまで増え、全国最大規模の管理業団体へと成長できた。今後は1万社を目指し、新規会員を募っていきたい。また、今般の賃貸住宅管理業法制定で、これまで裏方のイメージだった管理業が表舞台に立つ機会を得た。それと同時に社会から向けられる目も厳しくなる。改めて気を引き締めていきたい」「〝『住まう』に、寄りそう〟というスローガンの下、我々が有している知見やノウハウを会員や国民に提供し、安全・安心な生活の基盤を支える者としてしっかりと取り組んでいく」と決意を述べた。

 来賓代表として倉石誠司国土交通省不動産・建設経済局参事官は、「皆さんの尽力をいただき、賃貸住宅管理業法が6月15日に無事、全面施行となった。業務管理者となるための移行、指定講習の申し込み数は、当初予想を上回り、両講習合わせて既に4万人に迫る勢いとなっている。皆さんには次の時代にふさわしいビジネスと共に、居心地のよいコミュニティづくりに今後も取り組んでもらいたい」とあいさつした。坂本久全国宅地建物取引業協会連合会会長は、「管理業務の発展に大きく貢献されてきた努力に深く敬意を表する。今般の法制化で、賃貸不動産経営管理士が国家資格となった。入居者やオーナーに対する管理業務の適正化、ひいてはストックである賃貸物件の資産価値向上に資するものと期待している」と述べた。

 式典の後半では、信州大学特任教授の山口真由氏が「ニューノーマル時代のコンプライアンスのすすめ」と題して記念講演を行った。

全宅管理、総会

 同日、同協会は記念式典に先立ち定時総会を開き、20年度事業や21年度の事業計画、収支予算を報告すると共に、20年度の収支決算報告承認などを行った。

 今年度は、各種研修会のオンライン開催や、賃貸不動産経営管理士講習の運営、有資格者へのフォローアップ研修などの事業を展開し、賃貸管理業の標準化、適正化に向けて関係団体と連携した人材育成事業などに取り組む。また、各支部間の情報・意見交換を活発化し、入会促進・退会防止につなげていくと共に、支部未設置の協会とも情報共有することで新規支部の設置を推進していく。