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東京建物 八日京エリア、食文化担う人材集積へ 若手料理人の独立支援

 東京建物は、八重洲・日本橋・京橋(八日京)エリアにおいて、「食」を中心とした持続可能なまちづくりに取り組む。「食」に関する社会課題解決のための実証実験や社会実装の場である「TOKYO FOOD LAB」(東京都中央区京橋3丁目)、シェアキッチンスペース「Kitchen Studio SUIBA(キッチンスタジオ スイバ)」(東京都中央区京橋1丁目)に続き、若手料理人の独立開業を支援するプロジェクトに協賛。出店場所の整備やキッチンカーの提供などを行う。これらの取り組みを通じて、同エリアへの食文化を担う若手人材の集積を狙う。

 東京建物は、一般社団法人TOKYO FOOD INSTITUTEが若手料理人による独立開業を支援するプロジェクト「チャレンジキッチン2021」に協賛した。

 このプロジェクトは、才能ある40歳未満の若手料理人を公募・発掘し、出店場所や資金準備など開業のハードルを越えやすくする自由でオープンな仕組みとすることを目標としたもの。東京の日本橋駅徒歩1分の場所に準備したキッチンカーとその空間で半年間営業できる。

 東京建物は、キッチンカーの出店場所の提供、出店場所の空間整備、キッチンカーの購入・改修、募集要項作成、ホームページ立ち上げ関連費用を提供する。

 ディベロッパーである東京建物が、同プロジェクトに協賛したのは、食に関わる様々なプレーヤーが同エリアに集積・共創する環境構築を目指すことに貢献すると考えたため。現在のコロナ禍では、飲食店の新規出店はリスクが大きい。同社はキッチンカーでの出店、半年間という期間限定とすることで、コロナ禍でも若手料理人が自分の店を持つ機会を失うことを防ぎ、新たな独立開業支援の考え方として時代に合っていると判断した。

 同プロジェクトは半年間という期間限定であるため、出店する採用者の次の展開として、同社は店舗区画の空きがあれば、店舗テナントとして入居あっせんを行う可能性を示唆している。