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主要住宅の4月受注速報額 一昨年の水準に回復

 主要住宅メーカーの4月受注速報(金額ベース)は、各社とも大幅なプラスとなった。昨年4月に最初の緊急事態宣言が発令され、住宅展示場は一時閉鎖を余儀なくされた。当時は、ウェブ相談やウェブ見学会への対応が進んでおらず、営業活動が停滞。そのため、高い伸びは想定済みと言えるが、過去3番目に高い水準だった旭化成ホームズや受注単価が高い多層階が堅調なパナソニックホームズなど、回復基調をうかがわせる動きも見られる。

 積水ハウスの受注額は、二桁のプラス。戸建住宅は、「ファミリースイート」に加え、空気環境に着目した「スマートイクス」に対しての関心も高く、受注単価も上昇した。19年4月との比較で戸建て以外はプラスとなるなど回復基調が続く。また、ウェブ対応や住宅展示場の予約制による来場が定着した。

 旭化成ホームズは、戸建て、集合住宅共に伸び3倍近い水準となった。19年4月と比較しても2割以上の伸び。棟数は減少したが、受注単価はアップした。集合住宅では、ペット共生賃貸など付加価値型提案が伸び、規模も拡大しているという。

 住友林業も二桁増となった。戸建注文住宅は19年4月との比較でもプラス。住宅展示場来場は、建て替え層の来場が増加した。リフォームは、OB顧客への掘り起こし継続と、オンライン現場説明会や巣ごもり需要に対応した提案で受注上積みを狙う。

 パナソニックホームズも一昨年並みの受注額を確保した。戸建住宅は多層階が堅調で水準を押し上げた。住宅展示場来場に関しても感染対策が根付き、総来場で約2倍となるなど客足も戻りつつあると評価している。