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GMOReTech アプリで一気通貫 三方よしの賃貸運営円滑化

 GMOインターネットグループのGMOTECH連結会社で、不動産テック企業のGMOReTech(東京都渋谷区)は、賃貸管理会社の業務効率化などに有用なスマートフォンアプリ『GMO賃貸DX業者さんアプリ』の提供を今秋めどに開始する。定期清掃や原状回復、修繕などの施工業者と賃貸管理会社を円滑に〝デジタル〟でつなぎ、受発注業務や情報連携などを容易にする。

 同社は、不動産賃貸運営のDX(デジタルトランスフォーメーション)化を支援する不動産テックツールのサービスブランドとして『GMO賃貸DX』シリーズを展開している。20年12月に賃貸管理会社とオーナーのコミュニケーションを高める『オーナーアプリ』、更に1月には、入居者の問い合わせなどにすぐに対応できる『入居者アプリ』の提供を開始している。 今回、これらシリーズの第3弾として『業者さんアプリ』を開発する(全体サービスイメージ図)。

 今回の新たなアプリを導入すると、日常的にやり取りの多い修繕業者などの賃貸運営関連事業者との連絡や情報共有などが一層迅速、的確になる。例えば、現地で写真を撮影して取り込めば、アプリに用意されているテンプレートを使い、巡回報告書などの書類がすぐに作成できる。見積書や発注書のやり取りもデジタル処理で簡単にできる。

 これらの3つのアプリは、スマートフォンやウェブ上で容易に操作が可能だ。紙書面などの煩雑な作業から解放され、賃貸管理会社の業務を効率化させて生産性を向上させるだけでなく、入居者やオーナーの利便性も向上できる。入居者からの修繕の依頼や退去時の立会い、オーナーへの修繕などに関する見積もり書の提出や提案などの手配などといった情報の共有、連絡などを円滑にする。

 他社の不動産関連アプリでは、入居者向け、オーナー向けなど、個別に完結したサービスが多い。同社サービスでは、オーナー向け、入居者向け、業者向けの3つのアプリが揃い、一気通貫に賃貸運営業務のデジタル化を実現する。これが他社にない強みであり、特長にもなっている。

 少子化が進展し、人手不足が深刻化する中、賃貸運営は厳しさを増す。賃貸管理会社は「少数精鋭」の経営が求められていく。業務効率化や生産性の向上が必要となり、その実現は、入居者やオーナーの満足度向上にもつながる。

 同社社長の鈴木明人氏は、「当社を含めてグループ企業の持つ技術力を結集し、電子契約やクレジット決済などの機能を短期間に実装できる。新たなサービスをスピード感を持って開発提供でき、当社のミッションに掲げる〝賃貸運営を楽にする〟世界観を届けたい」と展望している。