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大言小語 健康を維持するため

 34歳の若さだ。フリーアナウンサーの小林麻央さんが乳がんとの壮絶な闘いの末に亡くなり、連日、報道されている。私事だが、母も当時は温存療法がなく乳房を摘出し、転移して胃も全摘した。大腸がんに至っては、もう手の施しようがなかった。

 ▼私には医学的知識がなく、根拠のない単なるイメージに過ぎないが、普段頑張っている人ほど、がんを患い、道半ばで力尽きているように感じている。母の場合も後から医者に聞くと、以前から激しい痛みの症状が出ていたのではないか、とのことだった。家族の誰も知らなかった。我が家も決して裕福ではなく、母は働き詰めだったため、検査にも行かず、我慢していたのではないかと今更ながら推察される。

 ▼乳がんでは、自己検診を啓発する「ピンクリボン運動」がある。マンモグラフィー検査での「恥ずかしい」「痛い」などの認識を改め、早期発見・治療を促す運動だ。

 ▼不動産業界で活躍する女性は多く、長時間の残業や休日の少ない業態でもある。働き方改革で是正する動きはあるが、いまだ多忙な日々を送る人が多い。

 ▼最近はIT化で「不動産テック」が普及し、業務の効率化を促す環境が整ってきた。こうした有効なツールを積極的に使い、働き方を変え、無理をせずに皆さんに健康を維持してほしいものだ。皆一様に、かけがえのない人生なのだから。