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大言小語 パパも早く帰りたい!?

 女性の視点や感性を家づくりに生かそうという取り組みは、今や住宅・不動産業界にもしっかりと根を下ろした。戸建て、マンション、賃貸住宅、最近ではリノベーションなどでも、女性陣が主体となって商品企画を担当する住宅やプランが目白押しだ。このほど埼玉県内で開発が進む分譲地に建築されることになる3つのモデルハウスのプランを、住宅業界とは縁の遠い女性11人によるプロジェクトが企画。そのプレゼンテーションを見学する機会があった。

 ▼この企画に参画したのは、いずれも実力、名声共に高い、男性顔負けの社会で輝く女性ばかり。この日、3チームに分かれて分担した各モデルハウスの、3つの商品企画が発表された。その中で、「仕事が終わったパパがまっすぐ家に帰りたくなる」というコンセプトのプランが目を引いた。女性たちに言わせると、「残業か繁華街に寄り道ばかりのパパが帰宅したくなる居心地の良いプラン」を練り上げたそうだ。その仕掛けは、パパのための大切な居場所を家の中に設けるもの。

 ▼書斎のような小部屋、作業室風の土間スペースなど、時には子供と遊びながら、あるいは一人没頭できる空間が、パパの帰りを早めてくれるという願いが込められた。広さに限りがある日本の住宅事情ではちょっと贅沢に聞こえるが、家族全員が毎夕食卓に集えるなら、あえて贅沢をしてみる価値がある。