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大言小語 楽しむスポーツの祭典

 プロゴルファーは常に頂点を目指すが、極めるほど孤独に、1人になっていく。果たして、この人生は幸せなのか。私は東京の下町で生まれ育った。町の運動会ではないが、本来、スポーツとはみんなでワイワイやりながら楽しむものだ。プロだって本当は友だちや仲間がほしいのだ。

 ▼ツアー選手として日米で実績を残し、現在シニアで活躍中の水巻善典プロ。9月に東京湾岸エリアで開催される日本初の市民参加型国際的スポーツイベント「ザ・コーポレートゲームズ東京2014」の旗振り役の1人となった。三井不動産レジデンシャルと共に主催する団体・スポーツフォーライフジャパンの理事として会見した。プロスポーツの厳しさを言い表しているが、「楽しむスポーツイベント」を推進する立場からの弁でもある。

 ▼その〝元締め〟である英国コーポレートゲームズワールドヘッドクオーターCEOのベン・セッジモア氏は、大会が世界各国で定着し、参加者間の交流や地域コミュニティ形成など、果たしてきた役割と効果を強調。東京開催にも「継続・拡大していきたい」と期待感を込めた。そして「プロには専門外の種目、水巻さんには、ぜひドッジボールで参加を」と呼びかけた。

 ▼アスリートの祭典が五輪であるとすれば、この大会はスポーツを愛する市民が主役の祭り。職場や町会・商店街などのグループと、参加者一人ひとりの気持ちを元気にさせるものになればと願う。