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記者が解説 住宅新報web週刊ニュース記事(3月19日~25日)

・マイナス金利解除に号砲 悪材料出尽くしで底打ち

・ひと 思いを重ね合わせた先に 佐野陽香さん

・国立、横浜で新築賃貸住宅計3物件供給 JR東

 1週間のランキング・トップ10から記者が気になる記事を3つピックアップします。まずは1位の「マイナス金利解除に号砲 悪材料出尽くしで底打ち 株価と逆相関 Jリート巻き返す?(2024/3/19号)」になります。3月19日に日銀が金融政策決定会合でマイナス金利と長短金利操作を解除し、ETFとJリートの新規購入を廃止しました。今年は利上げが規定路線とされ、その影響からJリートの投資口価格は軟調に推移して東証リート指数もさえませんでしたが、マイナス金利を解除したとはいえ、日銀が引き続き金和的な措置を続ける姿勢を示したことで金利が急上昇する懸念は遠のきました。それを受けて翌日からJリート市場が持ち直しています。ただ、中長期でみれば金利は上がる方向にあり、大規模金融緩和に戻ることがありません。Jリート各社は、利上げを踏まえての長期戦略が投資家に評価されるかどうかが問われる時代になります。

 次は、5位の「ひと 思いを重ね合わせた先に 不動産テックの開発をマネジメントするイタンジ・PdM 佐野陽香さん(2024/3/19号)」です。本紙の「ひと」の欄がトップ10に上がることは珍しいです。佐野さんのような国際性にあふれた経歴を持つ人が不動産テックの企業にいることが住宅・不動産事業者にとっては新鮮に感じるのでしょうか。もしくは、こうした国際色豊かな人材を採用していきたいと思っている……。人口減少が本格化する中で、内需企業にとっては厳しい時代が訪れますが、一方でインバウンドの不動産需要が増しています。テック企業が不動産事業者に良い影響を与えてくれることを望みたいですね。

 3つ目は8位の「国立、横浜で新築賃貸住宅計3物件供給 JR東日本都市開発(2024/3/21配信)」になります。JR東日本に限らず、鉄道事業者系の不動産会社は自社の沿線開発にとどまらず全国を視野に展開しています。鉄道事業がコロナ禍から回復してきたとはいえ、新たな収益減として不動産開発事業に参入したり、不動産ファンド事業に参入しています。住宅・不動産業界にとっては、他業界の中では陸運系の物流会社と並んで手ごわいライバルとなりえる存在です。

 

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