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現存する最後の同潤会アパート、マンション建替組合設立の認可取得

 関東大震災の復興支援のために設立された同潤会が建設した集合住宅、同潤会アパートで唯一現存する東京都台東区の上野下アパートの建て替え事業について、「マンションの建替えの円滑化等に関する法律」に基づく、マンション建替組合の設立が認可された。10月9日に台東区長が認可した。

 上野下アパート団地管理組合は、区分所有者を中心に建て替えの検討を進め、2011年3月にUG都市建築(東京都港区)をコンサルタントに選定。同10月には三菱地所レジデンス(東京都千代田区)を事業協力者として選定した。その後、計画の具体化や区分所有者間の合意形成に向けた活動を進め、2012年4月に建て替え決議が成立した。今後、2013年5月に解体工事に着手し、2015年3月に竣工する予定。

 上野下アパートは1929年4月に建築。地上4階建ての2棟構成で、総戸数は71戸。建て替え決議成立時点で、区分所有者は62人。建て替え後の計画では、地上14階、地下1階、塔屋1階建の1棟で、総戸数は128戸の予定。余剰分については販売を行う予定だ。