社説「住宅新報の提言」

4,427人が修了/住宅ローンアドバイザー

 (財)住宅金融普及協会認定の「住宅ローンアドバイザー養成講座」の06(平成18)年度前期コースの修了結果がこのほど発表された。それによると、講座受講者5,220人(申込者数5,454人)中、応用コースの効果測定に合格した4,427人が修了。

 修了者は同協会への登録を経て、住宅ローンアドバイザーとしての第一歩を踏み出す。05(平成18)年度の第1回講座では4,192人が修了しており、修了者は8,500人を超えた。

 住宅ローンアドバイザーは、住宅取得を予定している一般消費者に対して、多様化・複雑化する住宅ローン商品に関して情報提供やアドバイスを行う専門家だ。

 従来の住宅ローンの主な担い手だった住宅金融公庫が07年4月、独立行政法人住宅金融支援機構となり、住宅ローン証券化に特化する。一方、民間金融機関の住宅ローン商品の種類も増加。

 エンドユーザーからの「より自分にあったローンを知りたい」というニーズが高まっており、アドバイザーの存在が求められているという。

 住宅ローンアドバイザー養成講座に関する問い合わせは住宅金融普及協会セミナー係、電話03(3260)7346、または協会ホームページまで。


【今週の視点】
 住宅ローンアドバイザー資格は、米国のモーゲージブローカーをモデルとして創設された。モーゲージブローカーは、いろいろな金融機関の住宅ローンを斡旋するのが仕事。米国の住宅ローン新規貸出額の2/3を占めているという。

 そこには、公正さが義務付けられている。つまり、金融機関の住宅ローン商品を紹介する際には、顧客側に立って数社の商品が比較検討できるような明瞭さや、公正さが求められるのだ。

 金利上昇傾向の中で多様化する住宅ローン商品。住宅ローンアドバイザーに対する期待は今後ますます大きくなることだろう。