新たな市場として住宅業界注目!!『ペットフレンドリーホーム宣言』

日本に住む人たちの3割がペットを飼い、3割が飼いたくても飼えない状況にあると言われます。建設・不動産業界として、住まいを提供する場面でこのペットのことが好きな6割の人たちの声に応えられれば、空室や空き家対策だけでなく、新しい市場として期待できそうです。そこで、これから期待されるのが、「ペットフレンドリーホーム宣言」。詳しく見てみましょう。

●2017年度現在で、犬猫の飼育合計数は1845万匹に上り、人間の15歳未満人口の1571万人よりもはるかに上回っています。人の少子化の波の一方で、ペットの需要は、明らかに伸びています。これに応えようと、建設・不動産業界では、これまでも「ペット可」や「ペット共生」の住まいを提供していますが、人間側だけの視点でつくっているために〝名ばかり〟と言われる物件が少なくないようです。

そうした現状を変えようと、長年にわたってペットの適正飼養の普及啓発に関わっている公益社団法人日本愛玩動物協会は2018年から、「ペット共生マンションの適正化推進プロジェクト」を開始しました。この一環として、「ペットフレンドリーホーム宣言」を建設・不動産業界に推奨しています。これは、ペットと人の双方が快適に暮らせるように、「ペット可」から本当の意味での「ペット共生」の住まいを普及させるため、住まいづくりの関係者に宣言してもらう取り組みです。

役に立たないペットの設備
ペットの気持ちがわかりますか?

●人にとって暮らしやすい住まいが、必ずしもペットにとって住み心地が良いとは限りません。人に合わせた天井の高さは、ペットにしてみれば、広い体育館で過ごしているようなものです。階段はペットにとっては大きな壁であり、障害です。掃除のしやすいツルツルの床は、ペットには滑りやすく、ケガをしやすくさせます。キャットウォークを設置したのに、愛猫が遊んでくれないといった話も聞きます。これは、素材や高さ、場所などが、その猫にとって気に入るものでなかったり、そもそもそこまでの運動欲求がなかったりすることが原因です。ご自身のペットに合った設備を準備してあげることが大切なのです。

日本愛玩動物協会では、ペットと人の双方が快適に暮らせる住まいの環境づくりを建設・不動産業界に呼び掛けています。それを実現するために、発刊している「ペット共生マンションの適正化推進ガイドライン」や「飼い主のマナーハンドブック」への理解を求めています。また、それに応えていく姿勢があることを、「ペットフレンドリーホーム宣言」によって約束をして欲しい、と願っているのです。

ペットのトラブルは回避できる?
ペット嫌いも顧客にできる

●国土交通省が5年ごとに実施している「マンション総合調査」によると、居住者間のトラブルの発生原因の上位に、「生活音」「違法駐車」「ペット飼育」の3つが挙げられています。この1つである「ペット問題」に関して適切に対応することは、快適な住まいの環境を提供する建設・不動産業界の役割であり、また、期待されている側面でしょう。

ペットのことを知ることは、トラブルを解消するだけでなく、新しい市場として取り込むこともできます。本物の「ペット共生」の住まいの姿を示し、それを提供することができれば、前述の既に「ペットを飼っている人」、更には「飼いたくても飼えない人」たちの潜在需要も喚起し、空室や空き家対策に加え、新築物件でも応えることができるのです。そのためには、〝名ばかり〟ではなく、本当の意味での「ペット共生」の住まいづくりができなければなりません。

『ペットにやさしい不動産会社』
飼主や地域から信頼  大きなアドバンテージ

●それは、今すぐにできなくてもいいのです。まずは、「ペットフレンドリーホーム宣言」をすることで、ペットと人の適切な関わり方を学んでいけばいいのです。一定の負担はありますが、宣言自体では費用は掛かりません。ただし、適切な「ペット共生」の住まいを普及していくことを約束すること、また、ペット自体を知り、その適正飼養について学び続けて行く姿勢が必要となります。ペット業界のスタッフを中心に資格を取得する「(※)愛玩動物飼養管理士」を全国で約17万人を輩出している日本愛玩動物協会が推奨する「ペットフレンドリーホーム宣言」を行えば、ペットについて詳しい、また、やさしい建設・不動産会社として、広く一般消費者にPRすることができます。

(※)「愛玩動物飼養管理士」の取得については下部サイトでご確認下さい

住まいの中での家主や入居者、近隣のトラブルや不満を解消し、更には、新たなニーズを取り込める「ペット共生」のことを考える最初の段階として、「ペットフレンドリーホーム宣言」があります。これは、これからの建設・不動産会社にとって、重要な選択肢の一つになっていきそうです。

お問い合わせ
(公社)日本愛玩動物協会
TEL 03-3355-7855(祝祭日を除く平日9時30分~17時30分)
​FAX 03-3355-7800

「ペットフレンドリーホーム宣言」のお申し込み書は下記よりダウンロードして日本愛玩動物協会までFAXをお送りください。


​「ペットフレンドリーホーム宣言」利用申込書(PDF)

2019年1月16日(水)ペット共生住宅の適正化推進プロジェクトシンポジウム(無料)

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