東京都・民間空き家対策事業 空き活、サグリ 画像データを解析 都内4カ所で効率化検証
住宅新報 2021年1月5日 号 15面
実証実験は20年12月21日に墨田区と世田谷区、22日に立川市、23日に奥多摩町で実施。実験内容はまず衛星の情報を解析して空き家を把握。ドローンを飛ばし、空き家の情報確度を向上。AIで解析して、空き活の調査員が実地調査した情報を照合する。ドローンは飛行場所により周囲1、2キロ程度の撮影が可能。実証実験という点を踏まえ、まずは狭い範囲で行い、空き家情報の把握の効率化を検証する。
実証実験のパートナー企業はサグリ(兵庫県丹波市、坪井俊輔社長)となる。サグリは衛星データ解析、AIの機械学習により事業創出を展開している企業だ。今回はそのリモートセンシング技術(センサーなどで遠隔から調査する技術)を活用した。衛星やドローンを駆使して熱赤外線画像を撮影。更に衛星データにより時間の変化を把握することで、街や環境の変化を認識する。そうしたデータから空き家が多いと想定されるエリアを抽出し、調査員が実地検証する(関連記事=人工衛星とドローンによる情報活用)。
空き活は空き家活用データシステム「AKIDAS(アキダス)」を提供している。同システムは不動産事業者を対象に空き家所有者のデータベースを提供するもの。データベース構築のために、同社の調査員が徒歩や自転車で実地調査を行っている。当然、コストや時間、労力が掛かり、効率化への発想が今回の実証実験につながった。
和田CEOは「自治体の力を借りて、実証実験を行うが、最終的には民間で問題を解決していくことが重要だと感じている。初動において自治体の支援をいただくが、実質的な解決のために、民がしっかり働ける環境を支援していただく」と説明した。空き家データベースは自治体での利用も計画する。
業務量の減少へ
空き家は身近な問題だ。和田CEOは「自分の家の隣が空き家でゴミ屋敷になり、草木が荒れたら、自分の家が売れるかどうか。そういうことが現実としてあり得る」と説明する。
実証実験が行われた世田谷区の菊池正則建築安全課長は「空き家の数よりも、状態や周囲にどういう影響を与えているかを確認することが重要。空き家と判明した物件を見に行けるのであれば、業務量が減少する」と実証実験に期待を述べた。
























