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大言小語 自然な姿とは

 梅雨の時期があっという間に過ぎ去り、本格的な夏が到来した。地球温暖化の気候変動の影響で、将来の日本は雨季もない熱帯国になるのか。環境が〝激変〟していく前兆なのだろうか。不動産業界でも今、節目の転換期に至っていると思う。

 ▼宅地建物取引業法の改正で、電子契約サービスの利用が今夏から盛んになりそう。今や、スマートフォンで気軽に通信販売の商品を選び、決済もできる時代。消費者は〝デジタル〟の利便性に慣れ親しんでいる。人生に幾度も経験しない〝不動産だから〟と特別視し、果たして紙書類での手続きを容認し続けるだろうか。

 ▼決断の時期の一つとして、古来この暑い季節が選ばれてきた。西暦表記で少し違いはあるが桶狭間の戦いは6月、天下分け目の合戦は9月、(冬を経て)大阪夏の陣と、暑さで血気(決起)盛んな〝夏〟を中心に時代は変化している。不動産業界も今夏を端境期に、デジタル時代へ突入していくのかもしれない。

 ▼快適さや利便性を追求し、人類の英知の結集としてコンクリートで塗り固めた街の姿は、もはや特別でなく現代の〝自然な姿〟でもある。周囲の姿が変化しているのだから、電力需給のひっ迫でも命を守るために〝文明の利器〟であるクーラーは適切に使うべき。抵抗感を持たず、不動産業務で最新テクノロジーを使ってみることもまた〝自然な姿〟なのかもしれない。周囲の環境が大きく変化しているのだから。