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SDGsから見通す 東京建物など5社 新たな不動産業の形 オフィスゴミ削減で実証実験 創刊記念総力企画 ボトル自動洗浄し紙コップ廃止

 東京建物、パナソニック、サーモス、アペックス、味の素AGFの5社は、自動洗浄機を活用したマイボトルの利用促進の共同実証実験を開始した。実験期間は4月18日~5月20日。東京建物本社7階「YAESU ACTIVE OFFICE」において社員約300人が参加し、サーモスのボトルを配布。アペックスのボトル対応型コーヒーマシンでコーヒーなどを提供し、パナソニックの自動洗浄機でボトルを洗い、繰り返し使用する。紙コップの完全廃止により、年間約3万8880杯、約298キロの廃棄物削減につながると試算する。

 今回の実証実験とSDGsとの関連について、目標12、目標13、目標17に対応。東京建物では「SDGsに適合していないとテナント、特に外資系からは選ばれない」と認識。オフィスのゴミ問題をテナント従業員が無理なく解決できる仕組みを構築する。

 東京建物ビルマネジメント第一部の阿部里紗子主任は、今回の実証実験の目的について「ボトル洗浄の手間を機械によって解消し、一人ひとりが無理なく廃棄物削減ができるか検証する。上質なリフレッシュタイムの提供やコミュニケーションが生まれやすいオープンな空間をつくりワーカーの評価を検証する」と説明した。

 実験の結果を踏まえ、東京建物では入居テナントに対して環境の取り組み支援を行うとしている。今回の実証実験で、東京建物は利用者の環境に対する意識がどう変化するのか、意識に着目しているという。【住宅新報SDGs特設取材班】