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大言小語 世界はつながっている

 約半年にわたる緊急事態宣言が解除され、気分的に重しが取れたような感じからなのか、新型コロナウイルス拡大前のように街がにぎわいを見せている。

 ▼ワクチン接種率が上がっていることで経済の本格再開に期待もかかる。職場の近くは10月1日から酒を酌み交わす光景が見られた。とはいえ、無制限に開放されたわけではなく酒の提供には時間の縛りが残る。冬に向かって感染第6波は避けたい。

 ▼コロナ前と明らかに街の光景が違うのが誰もがマスクを着用して歩いていることだ。風邪もひいていないのにマスクを着用する。筆者はいまだに慣れないが、そのお陰で2年近く体調を壊さないで済んでもいる。以前ならば年に2~3回は喉を痛めたり、唇が乾いたり、鼻水で出たりがあったものだ、それがない。インフルエンザも昨年同様に今のところはやっていない。普段の生活での衛生管理の重要性を実感した人は多いと思う。

 ▼諸外国ではマスク着用の姿をコロナ前には見掛けない。新型コロナが本格化する前の昨年1月にオーストリアに旅行に行った知人の台湾人は、マスクをして歩いていたら警官から外すように指示を受けたという。警官いわく「テロリストとの判別がしにくい」と言われ、パスポート提示と簡単な職務質問を受けた。だが諸外国も今やマスク着用を不審に思う人は少ないだろう。感染爆発により世界は実社会でつながっていることを実感させた。