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NEC 「都市OS」開発提供へ 地域の複数課題を解決

 日本電気(NEC、東京都港区)は、各種データの利活用や連携を実現するクラウドサービス『NEC都市OS』を全国の自治体向けとして開発した。観光や医療福祉、防災などといった行政サービスの効率化を支援していく。内閣府の推進するスーパーシティ・スマートシティでの複数分野の先端的サービスの創出を効率的に実現できるようにする。

 現状の各地域が抱えている課題は、複数分野に広がっている。それらの課題を解決するためには、分野間での横断的なサービスやデータの流通が可能になる「都市OS」(今週のことば)の整備が必要になっている。今回、これらをふまえて、必要になる各種の機能を検討し、製品化した。

 新サービスは、各種の機能と連携しやすいオープンソースソフトウェア『FIWARE』(次世代インターネット基盤ソフトウェア)のデータ利活用基盤機能をベースに、各種機能を融合させたプラットフォームとなっている。

 融合した機能として、オプトイン(個人の同意・承諾)に対応した「パーソナルデータ利活用基盤機能」や、AI(人工知能)を活用した「データ分析機能」、生体認証を活用する「個人認証機能」、「ID管理・連携機能」、ブロックチェーンなどの「フルレイヤーセキュリティ機能」をあらかじめ搭載しており、APIで連携利用ができる。

目標200都市

 クラウドサービスとしているため、地域ごとのスーパーシティ・スマートシティ開発計画に応じて、段階的に柔軟に導入ができる。事業参画へのハードルを下げ、地場企業などをはじめとして、地方創生や新たな価値の創出に取り組む官民連携事業のほか、都市経営、防災、移動、エネルギー、観光、医療福祉などの場面でも活用できる。同社では10月以降に提供を開始し、25年度までに200都市での提供を目指している。