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京王不動産 管理戸数拡大 定額制リフォームやアプリ導入

 東京・新宿から多摩エリアに延びる京王線沿線を中心に事業展開している京王不動産(東京都渋谷区)。同社は近年、賃貸物件の管理戸数拡大に向け、定額制リノベーション提案や設備保証、オーナー向け管理アプリ導入など新たな取り組みを進めている。年間300~500戸ペースで管理戸数を増やしており、現在は約6500戸に上る。グループ関連会社の所有物件管理は一部で、大半が一般オーナーからの受託。地主の1棟アパート管理から、転勤期間中のマンション1室単位のサブリースまで担う。

 昨年からは、定額制リノベーションパッケージ提案を始めた。「入居促進のために改修したいが、どのくらい費用がかかるのか分かりにくい」というオーナーの悩みに応えるため、20m2の場合「ライトプランで99.8万円」「スタンダードプランで199.8万円」のように面積に応じた定額制とした。また、「住宅設備あんしんサポート」も開始。エアコンや給湯器など住宅設備が故障した場合、一定額を保障するもの。一般的に新築物件で導入提案をすることが多いが、同社の場合、対象機器を「製造日から20年以内の設備機器」としている。築年数が経った物件のオーナーでも利用しやすくした。「特に、転勤などで初めて自宅を賃貸する人に好評」(同社)と言う。

 更に今年に入ってからは、オーナーの収支管理に役立つアプリを開始した。オーナーはパソコンやスマートホフォンを使っていつでも所有物件の収支情報を確認でき、そうした情報をダウンロードすることで確定申告にも活用できる。同社としても、毎月の収支報告書を郵送する必要がなくなるため業務効率化につながる。区分所有物件のオーナーを中心にアプリへの移行が進んでいるという。8月からは同アプリにチャット機能も追加した。同社からキャンペーンやセミナーなどを告知していくと共に、オーナーからの質問対応にも活用している。