競争激化の物流不動産市場 冷凍・冷蔵で差別化 食品ECが賃貸需要底上げ
住宅新報 2021年8月17日 号 1面
物流不動産の活況が続いており、空室率の低下、低位安定が継続している。活況の背景にはコロナ下での電子商取引(Eコマース)の拡大、企業のサプライチェーン改革、開発プレイヤーの新規参入などがあるが、活況は必然的に競争の激化を生む。そこに求められるのは差別化戦略だ。差別化のための付加価値の一つに冷凍・冷蔵対応がある。食品業界には既存施設の老朽化・建て替えニーズがあり、物流の電子商取引の進展も進み、今後も冷凍・冷蔵対応への需要拡大が見込まれる。物流施設の動向を探った。(古賀和之)
まずは物流不動産市場の現状を見てみる。CBREが7月30日に公表した21年6月末時点の国内・大型マルチテナント型物流施設の市況調査によれば、首都圏(東京・千葉・埼玉・神奈川)の空室率は21年3月末比0.4%上昇の1.5%と低水準を維持している。
活況の背景には、電子商取引の拡大、企業のサプライチェーン改革、先進的な物流施設への借り換え、開発プレイヤーの増加などが挙げられる。物流施設に付加価値を付ける取り組みとして、省人化のための自動化機器導入への対応、庫内労働者のためのアメニティ充実、省エネルギー化などに加え、今、注目されるのが冷凍・冷蔵設備への対応だ。
その背景には既存倉庫の老朽化、冷媒として使用されてきたフロンガスへの規制方針、食品物流の電子商取引の拡大などがあり、冷凍・冷蔵への対応は活発化している。




















