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〝置き配〟で満足度向上 ライナフ カンファレンス開催

 不動産テック企業のライナフ(東京都文京区)は、同社提供のスマートロック技術などを活用し、荷物配送で社会問題化する再配達の解消や入居者満足度の向上のため、普及促進を目指す〝置き配〟をテーマに、カンファレンス『不動産と物流の未来』を7月15日に開催した。

 ライナフ社長の滝沢潔氏は、「入居者メリットが大きく、新たなサービスも考えたい」と開催趣旨を説明。塩見紀昭氏(日本賃貸住宅管理協会)は、「入居者に喜ばれる取り組みになる」と期待感を述べた。

 講演で、不動産と物流などをつなぐ「不動産共通ID」の10月の提供開始を前に、巻口成憲氏(不動産テック協会)は、「さまざまな分野にメリットがある世界観を実現する」、宮内隆行氏(Geolonia)は、「建物と住所の入力で簡易に使える」と紹介した。

 ライナフのスマートロック技術などを活用して置き配サービスを提供する、森下馨雄氏(AmazonJapan)は、「オートロックマンションでの活用が広がっている」、河合麻衣子氏(同社)は、「調査で入居者の7割が高い利便性を感じている」と紹介。齊藤泰裕氏(ヤマトホールディングス)は、「増加するデジタル化サービスへの対応が大切」と説明した。

 その具体的事例として、福崎康平氏(クックパッド)は、「生鮮食品の配送で専用冷蔵庫を使う置き配を提供している」、内山智晴氏(Yper)は、「マンションで置き配専用袋の一括導入が進む」と紹介した。

 トークセッションでは、福崎氏、内山氏、滝沢氏が登壇し、「従来の〝特別〟が〝日常〟に変わった。コロナ禍を超えて、暮らし方の自由度が増している。住まい選びが変化した」、更に、佐々木謙一氏(HmletJapan)、山下千夏氏(三好不動産)、井上稔己氏(三菱地所)が登壇し、「住まいの近くでの消費が増えた。在宅時間を充実させる需要が強まり、スマートロックなどの最新サービスを求める入居者からの声は、今後一層高まる」と結んだ。