政策

JNTO調べ訪日外客数・7月 4カ月連続で99.9%減

 日本政府観光局(JNTO)の8月21日の発表によると、7月の訪日外国人旅行者数(推計値)は前年同月比99.9%減の3800人で10カ月連続の減少となった。同99.9%減は今回で4カ月連続となる。新型コロナウイルス感染症の影響に伴い、我が国における検疫強化やビザ無効化、世界的な渡航制限や旅行需要の停滞などにより、JNTOが発表している国・地域別の22市場すべてにおいて、〝ほぼゼロ〟に近い状況が継続している。

国内旅行に「期待」の声

 インバウンド旅行需要の停滞を受け、政府は国内旅行を支援する「Go Toトラベルキャンペーン」を展開。7月21日に就任した蒲生篤実観光庁長官は、8月21日に開いた初の定例記者会見で、同キャンペーンについて「(利用者の感染状況などから)感染対策と観光需要喚起の両立は、おおむね図られている」との認識を示した。

 併せて、「地域や事業者との意見交換でも『観光は地域経済の要であり期待している』という声が届いている。事業利用実績の詳細は集計中だが、利用地域に偏りが見られるため、特定地域への利用が過度に集中しないよう対応していく」と方針を述べた。

 なお、蒲生長官は就任に当たって、「観光分野はやはり、日本にとって成長政略の大きな柱。現在の状況を考えれば従来の延長線上の観光行政というわけにはいかず、逆にゼロからの出発として、新たな施策を考えコロナ禍を乗り切ることが最大の課題。まず『Go To』をしっかり遂行し、コロナ後の観光のあり方も考え、インバウンドの回復に備えた用意も必要となるだろう」と抱負や考えを語った。