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新型コロナでスペースの時間貸し利用に変化、自宅近くの1人利用増加 スペースマーケット

 スペースの時間貸しを手掛けるスペースマーケットは、新型コロナウイルス感染拡大に伴う対応やスペースシェアの利用傾向と今後の展望を示した。4月に入り1人での利用が増加傾向にあり、シェアは3月より333%増加。オンラインでの会議や面接、面談、動画撮影が利用の上位を占めた。自宅近くのレンタルスペースを利用する傾向があり、一人で読書や映画鑑賞など、ゆっくりしたいといったニーズが増えているとした。今後は、リスク分散のためのサテライトオフィスや必要なときだけ会議室をレンタルするといったニーズが増えるのではないかと見ている。

 政府の外出自粛要請前後の同社のサービス利用傾向をみると、3月中は感染予防対策をした上で、1人から少人数でのワークスペースの利用が増加した。背景として、自宅で仕事がしづらく、カフェやコワーキングでも感染リスクを恐れて仕事ができないという声が多かった。

 4月は少人数での集まりも自粛され、1人利用の件数は2月より130%増加した3月と同水準で推移している。同社は、スペースを提供者と利用者に対してそれぞれ「感染症予防のガイドライン」を策定し、注意喚起と提供者側の理由によるキャンセルに伴うペナルティを一時的に免除。また、利用者には感染症予防対策の項目を追加して情報提供などを行っている。

 同社は、現在1万3000スペースをサイトに掲載しているが、3月以降は新規登録が増加。ホテルや民泊などの宿泊施設の時間貸しや飲食店舗をテレワークスペースとして貸し出したいといった要望が増加しているとした。