政策 総合

コロナ対策 全国でホテル借り上げ進む 福岡市は宿泊業支援も

 全国の自治体では、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けてホテル借り上げや支援策を展開している。

【東京都】

 東京都は4月22日、臨時会で感染拡大防止協力金などを盛り込んだ総額3574億円(50万円、2店で100万円)の補正予算を成立させた。

 同日、同協力金の受け付けを開始した。申請期限は6月15日まで。オンラインか郵送で受け付ける。問い合わせ先は、緊急事態措置等・感染拡大防止協力金相談センター、電話は03(5388)0567。

 また、小池百合子都知事は4月17日、都が借り上げた3カ所のホテルでの無症状・軽症の患者の受け入れについて「これまで、軽症で基礎疾患がなく医師が治療は必要ではないと判断した人も入院しており、また、陽性と判明しても家族と生活空間を分けられないなどの理由や自宅療養が難しい人を対象とする」と説明した。都は、3000室の確保を目指している。

【福岡市】

 福岡市は4月21日、市内の宿泊業界全体での感染防止・衛生管理の強化に向けて、宿泊施設において実施する消毒・除菌対応等の安全対策の経費(対象経費)の支援を発表した。5月中旬より申請受付予定で、同月下旬頃から支給を開始する予定。

 対象事業者は、約700 事業者。旅館業法に規定する旅館業の事業者や、住宅宿泊事業法に規定する住宅宿泊事業(民泊)の事業者。支援内容は、4月7日~5月6日の対象期間中に(1)消耗品購入費(マスク、アルコール消毒液など)、(2)備品購入費・レンタル料(空気清浄機、飛沫防止用アクリル板など)、(3)委託料(客室や共用部・ロビー等の消毒業務)。

 支援額の上限は、1施設当たりの客室数が1~5室は10万円、6~10室が20万円、11室以上が50万円。

 問い合わせ先は、福岡市経済観光文化局観光産業課。

【借り上げ状況】

 主な自治体によるホテル一棟借り上げ状況は次の通り。

 北海道は、「東横INN札幌すすきの南」(札幌市中央区、200室)。宮城県は、「La楽リゾートホテル グリーングリーン」(仙台市青葉区、206室)。

 千葉県は、「成田ゲートウェイホテル」(成田市、250室)。千葉県柏市は、「桜スカイホテル柏」(柏市、56室)。千葉県は、県全体で2000室の確保を目指している。

 京都府は、「御所西 京都平安ホテル」(京都市上京区、68室)。大阪府は、「大阪アカデミア」(大阪市住之江区、368室)と、「アパホテル大阪肥後橋駅前」(同西区、853室)。

 兵庫県は、「国際協力機構(JICA)関西の宿泊施設」(神戸市中央区、96室)と、「ホテルリブマックス姫路市役所前」(姫路市、78室)。兵庫県は、500室の確保を目指している。

 福岡県は、「博多グリーンホテル2号館」(福岡市博多区、504室)と、「東横INN北九州空港」(北九州市小倉南区、239室)。福岡県は、1200室の確保を目指している。

 沖縄県は、「東横INN那覇旭橋駅前」(那覇市、284室)と、「アパホテル〈石垣島〉」(石垣市、89室)。