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大言小語 気になる潜在性

 11月10日の不動産コンサルティング技能試験は今年で27回目。今や不動産業界を代表する民間資格である。発足当初はその能力をどう定義するかで議論があったが、要するに不動産の有効活用を本流としつつ、枝分かれする専門性については各自が磨きをかけていくということで落ち着いたようだ。

 ▼試験を実施する不動産流通推進センターもそうした認識のもと、公認不動産コンサルマスターの中でも一定の分野について更に深い専門的技能を有する者の認定制度として「相続対策専門士」と「不動産エバリュエーション専門士」という2つの専門士制度を設けている。後者のエバリュエーションはあまり聞きなれない言葉だが、モノの価値を見定めるという意味。既存建物の場合その潜在的な価値を見定め、再生することで評価を高めるという積極性を加味した表現でもあるという。

 ▼最近、潜在価値とか潜在意識という言葉が気になっている。表面には表れていないそのものの本質のことだと思うが、人間の潜在意識は本人も気付いていないというから、どうすることもできない。エバリュエーション専門士の講師である内山博文氏の言葉。「従来価値で判断するのではなく、未来を想像し、どう活用されるべきかを考え抜く創造力が必要だ」。

 ▼なるほどと思った。自分は将来、どうなりたいかを徹底して考え抜く努力が、自分の潜在意識に気付かせてくれる

のかも知れない。