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大言小語 新サービスの活用

 以前から「若者の車離れ」が指摘されている。派遣や契約社員の増加による若者の現象と考えていた。しかし、どうも様子が違う。以前取材した都心の新築マンションには、駐車場が全くない。附置義務などにより、駐車場のないマンションなどないと勝手に思い込んでいた。既存のマンションでも駐車場の空き区画増加が問題になっている。駐車場使用料は、管理組合にとって重要な収入源であるため、資金計画上見過ごせない問題だ。以前は多くの管理組合がためらっていた外部利用者や専門業者などへの貸し出しも進んでいるようだ。

 ▼通勤に1時間以上を要する郊外の我が家。駅前の時間貸し駐車場には、カーシェア用の車が並んでいる。車が必須の郊外で車を所有しなくてもよいサービスが展開されていることに驚きを隠せない。高額な固定費の負担なしで、気軽に車に乗ることができるのだから、利用するメリットは高いと感じさせられてしまう。

 ▼車を所有しないという車離れは、全世代的な現象、時代の変化であることをマンションの状況から強く感じる。思い返せば、私の学生の時代、通信手段の主役はポケベルだった。携帯電話からスマホに変化し、コンビニでは電子マネーで支払いを済ませている。時代の変化と共に発生する様々な新サービス。時代遅れにならず、新サービスを活用できる自分でありたいと思う。