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大言小語 子を育てる

 最近、育児休暇や保育園の問題など子供を産み育てる場面での制度の問題が多く取り上げられている。〝超少子超高齢時代〟とも言うべき現状で、国は出生率を25年までに1.8、更に2.1に引き上げるというが、かなり難しいだろう。

 ▼そうした中、このところ様々な企業が出産・育児を積極的に支援している。出産3人目以降、1人につき100万円を社員に支給する企業を小欄でも取り上げたが、不動産流通業の東急リバブルは、男性社員が育児に参加しやすくなるような制度を導入した。配偶者の産前産後期間中に連続5日間の有給休暇を取得できるというもの。出産の立ち会いや付き添いに利用してもらうというわけだ。

 ▼昔なら、「軟弱」とでも言われたかもしれないが、厚生労働省データだと母数4020の調査で5割以上の夫が出産に立ち会っていた。出産の痛みが和らいだという声もあり、こうした制度が各社でもっと採用されるのではと思う。出産・育児は女性だけに負担させるものではない。

 ▼生まれた後も大変だ。受験、いじめ、登校拒否などまた新たなハードルが待ち受ける。自らを振り返ると、よくくぐり抜けて来たなと思うほどだ。昔から脈々と受け継がれてきた子育ても、当たり前のようで実は本当に大変なのだと改めて思う。社会がいろんな形で人を支えれば、その人がやがて社会を支えていくはずだ。