総合

大言小語 コミュニティ活動

 数年前、田舎に戸建て住宅を購入した際、地域の自治会に加入した。指定された近くのごみ置き場では、利用者が順番で掃除を行うルールがあり、清掃の順番に入れてもらい、ゴミ置き場を利用するためには、自治会に加入する必要があったためだ。分かるようなよく分からない理由で、正直仕方なく自治会に加入した。

 ▼ある日、長老の自治会班長さんが訪ねてきた。「お祭りで焼き鳥を焼く当番ですので、ご協力よろしく」という。仕方なく見知らぬ人と一緒に班長の指導を受け焼き鳥を焼き続けた。おしゃべりもしながら作業し数時間が経過すると、自然に皆と仲よくなり、地域に知り合いが増えるきっかけとなった。お祭り後も、地域の人とあいさつする機会が増え、お祭りに参加したことで地域コミュニティの楽しさ、心地よさ、必要性を感じることができた。自治会のルールは、何十年も前に設定されたもので、女性が仕事をせず家にいることが前提となっているなど、現状と合わないこともあり、調整が必要だと感じるが、今後もできるだけ地域のコミュニティ活動に参加したいと考えている。

 ▼現在、国交省が作成したマンション標準管理規約の改正案で、コミュニティ条項が話題になっている。様々な指摘があるが、私が地域の長老に教わったように、一人でも多くの人にコミュニティ活動の楽しさを知ってもらいたいと思う。