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大言小語 仲間意識を持って

 思わぬ活躍がそのスポーツの存在価値を再興させる。ラグビーW杯日本代表は、世界3位の南アフリカチームにラストワンプレーでトライに成功、大金星を挙げた。日本が沸いた。しかし、多くの人がなにかしら違和感を覚えたと報じるメディアがあった。外見上、明らかな外国人が日本代表なのかと。

 ▼細かい規定はあるが、簡単に言うとラグビー日本代表は、3年間日本に継続して居住していれば、外国人でもその国の代表になっていないかぎり、日本代表となる。その規定が緩やかすぎるという。

 ▼これには、多くのラグビーファンが、高校生から留学しているキャプテンのリーチ・マイケルらのひたむきな取り組みを挙げ、日本代表としてこれ以上ふさわしい選手たちはないと反駁した。どうも、日本人は島国根性からか、外国人に弱く、またつらく当たる。自国のみの平和や自分だけ良ければよいという考え方を多くの人は否定する。しかし、入国管理に最も厳しく、難民についても、昨年5000人の申請に対し、認定したのは11人という有様。自国のみを考えているのは誰だ。

 ▼今、タワーマンションはその一定割合を外国人が保有していて、管理組合の運営にも影響が出ているという。外国人として排除するのではなく、自分たちも含めた日本居住者と捉え、一緒に盛り上げていこうという機運は生まれないものだろうか。