投資

三井不、ECカートシステム展開するベンチャーに出資

三井不動産は、SaaS型ECカートシステム「ecforce」を展開する株式会社SUPER STUDIOに出資した。「31VENTURES-グローバル・ブレイン-グロースI事業」からリードインベスターとして出資を実行。グロース事業からの出資としては5社目。今後は、SUPER STUDIOが持つデジタルチャネルの領域と、同社が持つリアルチャネルの領域を相互に生かしし、D2C(Direct to Consumer)ブランドに向けて、デジタルとリアル店舗を掛け合わせたビジネス成長を支援する仕組みを構築する。

製造者が商品を消費者に直接販売するD2Cは、25年には3兆円のマーケットになると想定されている。オンライン販売だけに特化したブランドも急増している一方で、多くのD2Cブランドが、販路拡大のためにリアル店舗進出を検討。しかし、店舗契約や施工、スタッフ教育などのコスト面や、主要販売チャネルである自社のECシステムと、店舗の購買・在庫データ連携ができず、購入者のプロセス分析などができないことが課題となっている。

そこで、同社のリアルアセットの強みと、SUPER STUDIOのEC事業の強みを組み合わせたソリューションを構築。D2Cブランドのリアル店舗進出を促すために、ロケーション選定、店舗デザイン&施工、スタッフ派遣など店舗展開に必要な機能をパッケージで提供するサービスを実施する。

EC化が十分でないブランドに対しては、EC運用をサポートし、リアル店舗とECと共に、D2Cブランドの成長支援を行う。また、AIカメラを活用した来店者分析によるマーケティング施策の提案やカート連携等、リアルとデジタルを掛け合わせたソリューション開発なども行う予定だ。