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野村不 ヒューマンファースト研に4人の研究者をアドバイザーに

 野村不動産は、6月に設立した「HUMAN FIRST(ヒューマンファースト)研究所」のオフィス研究に関するアドバイザーに、石川善樹氏、永山晋氏、比嘉邦彦氏、横石崇氏(※五十音順)を招聘した。第1弾の研究として、組織論および経営学の専門家である永山氏と共に、アンケート調査およびヘルスケアデバイスによるデータ分析を通じた「チームの生産性を高める因子」の研究を行い、今年度中にその研究結果を発表する予定だ。
 ヒューマンファースト研究所は、企業や有識者とパートナーシップを組み、新しいオフィスの在り方や価値に関する調査研究を行うことを目的に設立した。新たな知見を新しいブランドや新サービスのプロトタイプ開発に役立てる。
 アドバイザーに就任した石川善樹氏(予防医学研究者、医学博士)は、「人がよく生きる(Good Life)とは何か」をテーマとして企業や大学と学際的研究を行っている。永山晋氏(法政大学経営学部准教授)は「組織の創造性とイノベーション」を研究分野とし『DIAMONDハーバード・ビジネス・レビュー』などに論文を発表している。比嘉邦彦氏(東京工業大学環境・社会理工学院教授)は、クラウドソーシングおよびテレワーク全般、支援ツール、地域活性化等が研究分野。また横石崇氏(&Co代表取締役)は、主催する国内最大規模の働き方の祭典「Tokyo Work Design Week」で3万人の動員に成功した実績をもつ。
 同社が5月に実施した「働く場所と生産性に関する意識調査」では、働き方や働く場所についてオフィスユーザーのニーズや意識が変化していることがわかった。同研究所は、多くの企業でオフィスの見直しや再編が検討され、ワークプレイスの分散化が加速しており、生産性を高める因子や方法論も変わっていくと予想。今後、何が個人やチームの生産性を高めるのか、「選択肢に対する満足度」「適度な環境変化」「人や場所への愛着」などが新たな指標になり得るのではないか、といった問いや仮説を立てて研究を進める。