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都心5区のビル賃料、4カ月ぶり上昇 三幸エステート調べ

 三幸エステートはこのほど、1月度のオフィスマーケットをまとめた。東京都心5区(千代田、中央、港、新宿、渋谷)の基準階貸室面積200坪以上のビルでは、空室率が低下し、賃料が4カ月ぶりに上昇に転じるなど需要回復がうかがえる。
 都市5区の大規模ビル空室率は、5.53%で前月よりも0.22ポイント低下した。オフィス需要の先行指標ともいえる内部増床が増加傾向にあり、空室率は過去4カ月で0.7ポイント低下し、2009年7月以来の水準まで改善した。現空面積(現在テナントが入居しておらず、契約後すぐに入居ができる面積)も28万479坪で低下傾向が続いている。同社では、オフィスの需給バランスは改善ペースを速めつつあると見る。
 また、募集賃料(坪当たり)は1万8502円で、最安値が続いていた状況から4カ月ぶりに上昇に転じた。ただ、空室率低下で賃料底打ちの期待は高まるものの、本格的な上昇につながるかは今後数カ月の推移を見守る必要があるという。募集面積も低下傾向が続いており、一部エリアでの築浅ビルでは品薄感も漂い始めた模様だ。