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HEMS実証実験、順調に進行 東大生研の実験住宅で

 東京大学生産技術研究所(=東大生研、東京都目黒区)は、東京大学駒場IIキャンパス内の実験住宅「COMMAハウス(コマハウス)」でエネルギーマネジメントの実証実験を行っている。

 同住宅は、「家電・機器分野と建築分野の関係者の連携による、住宅トータルとしての快適性、意匠性の追求」「様々なメーカー・異業種の機器の協調運用を行う、マルチベンダーのオープンなシステム」などを目指し、2011年8月以降、様々な基礎的実験と住宅用エネルギーマネジメントシステム(HEMS)の構築を進めている。

 東大生研では、これまでの2年弱の成果として、「計測した情報や電力需給情報、気象情報などを取り込んだエネルギーマネジメント装置と住宅設備、機器の連携プラットフォームの動作確認」「住環境情報と連携した窓・エアコンの制御機能、電力需給調整と協調した蓄電池の制御機能の追加と見える化機能の強化」などを挙げ、「快適でサステナブルな2020年のスマートハウスへ、数歩近づけたと考える」と報告。今後については、「HEMSの基本要件である住宅の省エネルギー、CO2排出量削減(エネルギー・環境軸)、エネルギーシステム全体の需給調整力の大幅向上(系統貢献軸)、エネルギーを越えたより高い価値(QOL軸)の三軸の高付加価値の実現を目指し、実証実験を続けていく」としている。