社説「住宅新報の提言」

インスペクション、拡大の機運

 住宅市場で、一般ユーザーのインスペクションに対するニーズが高まっている。経済産業省も1つの重要な事業としてとらえ、その普及・拡大に向けた取り組みを支援。

 「団体」設立に向けた動きも、インスペクション専門会社の間で現れ始めている。

 また、取り扱う物件に、自ら積極的にインスペクションを導入する不動産会社が見られるなど、業界内でも新たな流れが出ている。

 中古流通活性化の1つのキーワードとなるこの事業を更に拡大するためには、「不動産業界が、インスペクションの受け入れ態勢をもっと確立させることが必要」だという。

【今週の視点】
 年間700万戸とも言われる米国の中古市場では、その70%以上にインスペクションが導入されている。住宅の資産価値を保つという欧米の考え方が、今後日本の中古市場に根づくだろうか。住宅の評価制度の確立が先決なのではないだろうか。