社説「住宅新報の提言」

日本一の免震タワー

 住友不動産と新日鉄都市開発が大阪市福島区福島の「大阪駅北地区(北ヤード)再開発」敷地内で建設を進めていた、高さ約177mの超高層マンション「シティタワー西梅田」がこのほど竣工した。

 地上50階地下1階建て、総戸数349戸。免震構造の建築物としては日本一の高さとなる。JR福島駅から徒歩5分、JR大阪駅から徒歩12分の立地。

 免震構造の採用で、阪神・淡路大震災程度となる震度7クラスの揺れを耐震建物の震度4クラスの揺れと同程度に軽減する。
 また、マンションとしては最大の高さとなるビューエレベーターを採用。建物1階の防災センターと9階のスカイエントランスで管理スタッフが24時間管理を行うなど、合わせて4重構造のセキュリティーなどが特徴だ。

【今週の視点】
 現在、最も安全と言われているのが免震構造である。従来、多くのビルにみられる耐震構造は、ビルの上層部が大きく揺れることで地震エネルギーを吸収する仕組みだが、免震構造は、建物と基礎の間の積層ゴムが揺れを吸収するものだ。
 しかし、建物内部のオフィス機器やPCを完全に保護するのは困難だろう。あるIT企業は、地震の少ない沖縄に移転したという。