社説「住宅新報の提言」

創建ホームズが民事再生手続を申請、負債総額338億円

 戸建分譲開発などを行う創建ホームズ(東京都杉並区南荻窪一丁目43番15号)はこのほど、東京地方裁判所に民事再生手続開始の申立てを行った。負債総額は338億8,979万円。

 同社は、94年に設立。東京城西・城南地区、横浜地区及び埼玉南部地区などで、戸建分譲開発を事業の中核としつつ、マンション分譲事業や不動産賃貸事業を行うなど、順調にその業況を拡大してきた。

 しかし、今期に入り不動産市況の悪化に伴って金融機関からの新規借入れや借換えがより一層困難となったうえ、住宅販売の停滞にも回復の目処は立たず、さらには販売停滞に伴う金利負担の増加や値引き販売による利益率の低下などによって、資金繰りに窮するようになった。

【今週の視点】
 このところ倒産が相次ぐ不動産業界。特に、1部・2部上場の大手、中堅デベロッパーの倒産が後を絶たない。前期決算では利益を出していた会社が突然死を起こす。本年当初からの金融機関の貸し渋りが原因と言われているが、カンフル剤すら用意されていないのが現状である。
 血液を循環させるためにも抜本的な国の政策が急がれる。