底打ち機運高まるJリート NAV1倍割れが問う存在意義
住宅新報 2025年7月1日 号 1面
Jリート各社は、オフィスビルやマンション、商業施設、ホテル、物流施設などの不動産に投資し、賃貸収入や売却益を分配金の原資とする投資商品だ。NISA(少額投資非課税制度)の対象でもある。Jリートの成長戦略としては、不動産を購入して運用規模を拡大する外部成長と、高稼働で安定した賃貸収入を得る内部成長の二正面作戦で臨みたいところだが、不動産市況によって軸足を変えることは珍しくない。景気悪化で不動産価格が安い時期は外部成長する好機であり、現在のような物件価格が高騰する時期は運用物件を買いづらい一方、景気が上向く中でのインフレ経済下では賃料の増額改定によるキャッシュフローの増大が見込める。
とはいえ、景気悪化のときは投資口価格が安いことで増資をしづらい。Jリートは、運用資産を買うために定期的に増資することは宿命。デフレ下で物件が安くても投資口価格の低迷による増資環境悪化というジレンマを抱えることが少なくない。
そんな中、Jリートを取り巻く事業環境としては、地政学リスクや国内外の政治・経済情勢を受けて政策金利は26年末まで1%に届かないという観測もあり、低い金利環境が思ったよりも長く続いていることや、賃貸市況も良く、不動産の資産価値も高い。つまり不動産のファンダメンタルズは良好だ。今年は5月までに累計182億円の投資法人債の発行があった。24年の物件取得額は1.3兆円と前年比で22%増加したが、25年第1四半期(1~3月)は3799億円(同25%減)となっている。Jリート各社の外部成長に向けて踏み込むアクセルに迷いが透ける。























