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住友不G 羽田空港直結、ホテル中核の複合再開発 23年1月に全面開業 世界品質のサービスやMICEなどに対応

 住友不動産と、住友不動産商業マネジメントなど関連企業3社は、羽田空港第3ターミナル(国際線)に直結する複合開発プロジェクト「羽田エアポートガーデン」(東京都大田区羽田空港2丁目7)を23年1月に全面開業する。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言発令を受けて、20年4月の開業を延期。2年半を経て再始動することとなった。住友不動産ヴィラフォンテーヌの桝井俊幸社長は「施設の中核は全1717室、日本最大となるエアポートホテル。日本の玄関口にふさわしい規模と世界に誇る上質なおもてなしを提供する。グループ一丸で(施設)街区を盛り上げるイベントを展開する」と話した。当面は、国内需要中心の稼働を見込む。

 同施設は、50年間の定期借地権を取得し、延べ床面積9万1500m2、12階建ての建物にホテルや会議室、商業施設などを整備し、20年3月に竣工した複合開発。羽田空港の24時間国際拠点空港化に伴い、ハブ空港にふさわしいホスピタリティと機能性を兼ね備えた「プレミア」と「グランド」の2つのホテルブランドを核とし、温浴施設などと共に12月に先行開業する。ホテルは10月7日から予約を開始。

 「プレミア」は、全160室、33~173m2まで全6タイプ。全室リバービューの開放的な眺望、選び抜かれたこだわりの設えに囲まれるゆとりある客室を提供するラグジュアリーホテル。「グランド」は、全1557室、18~42m2までの全12タイプ。ダブル・ツイン・和洋室・レディースルームなど、1~4人まで対応可能なハイグレードホテルとした。

 国際交流機能強化のための「MICE対応のイベントホール・会議室」、富士山・飛行機を望む温浴施設「展望天然温泉」、日本各地と結ぶ15停留所の全天候型バスターミナル、日本文化を感じられる銘産品や旅行グッズ等を扱う物販店舗など約90店舗の多彩なラインナップの商業施設を備えている。

 現在、一部の国・地域を除き、世界的に出入国制限の緩和の動きが加速。日本でも、水際対策の入国者数制限の緩和や観光施策の実施などで、条件付きではあるが外国人旅行者の受け入れが再開されている。

 アジアや欧米からの観光先として日本の人気は依然として高く、円安も追い風となり、コロナ前に計画されていたインバウンド増加路線への早期復帰が期待されていると同社では見ている。