売買仲介

ランディックス 中期経営計画 3年後、売上高300億円へ 「富裕層」を軸にエリア拡大

 富裕層の家づくりを土地探しから一気通貫でサポートするランディックス(東京都目黒区、岡田和也社長=写真)はこのほど、3カ年の中期経営計画を発表した。25年3月期には売上高300億円(22年3月期実績111億円)を達成する計画だ。岡田社長に計画達成の道筋を聞いた。

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 ――事業の特徴は。

 「『唯一無二の豊かさを創造する』を理念に、ウェブ上で土地探しから建築プランのコンペ・決定までを可能とする『sumuzu(スムズ)』事業を展開している。基本的には東京都内の城南エリアの住宅用地を仕入れ、顧客に販売。併せて、その土地の特性や顧客ニーズに応じた家づくりが可能な建築事業者とのマッチングを図る。主要顧客である富裕層のオーダーメード住宅づくりを一気通貫でサポートする事業だ。マッチングについては、約100社の建築事業者と提携しており、顧客が希望条件を入力すると、複数の事業者から提案が受けられる。チャットなどでやりとりし、条件に見合う数社に絞ってコンペを開催できるため、ミスマッチが起きにくい」

 「年収2000万円以上のいわゆる富裕層を、顧客として3万人超抱えているのが当社の強みだ」

 ――中期経営計画では、25年3月期に売上高300億円を掲げている。達成に向けた戦略は。

 「22年3月期は前期比35%増の111億円を達成。23年3月期には150億円を計画しており、この成長の勢いを維持していく。そのため、現在の主要顧客である富裕層向けビジネスを拡大していく方針だ。まずは事業エリアを広げる。現在の城南6区に加えて、その周辺の文京区や杉並区、中野区にも拡大する。更に、収益不動産の開発・販売事業にも力を入れる」

 「これまでにも顧客から相続税対策や資産形成の観点から収益不動産を求める声があったが、自社で手掛けていなかったので提供できなかった。立地や予算など直接顧客の要望を把握できる立場なので、ニーズにマッチした収益不動産を提供したいと考えた。得意の城南エリアで土地を仕入れ、3億~5億円規模の賃貸マンションを開発し、販売を始めたところだ。収益物件ならば1人の顧客が2棟、数年後に3棟目を購入といったようにリピーターになるケースは多い」

 「新しい住まいに移ると、新たに家具や絵画(アート)のニーズも出てくるので、将来的にはそうした関連ビジネスも手掛けていきたい」