売買仲介

全宅連、会員間の流通を強化 新サイト「ハトサポBB」 7月から段階的に稼働

 全国宅地建物取引業協会連合会(全宅連、坂本久会長)はこのほど、会見を開き、会員向け新流通システム「ハトサポBB」を7月からスタートすると発表した。段階的に機能を追加していく。同システムは、約8万の会員がIDを持つ既存の業務支援サイト「ハトサポ」内に設けた仕組み。物件出稿や内見予約、契約書類の作成、電子契約といった会員が不動産取引を行う際の一連の業務をサポートする。会員間流通を強化するため、従来の会員間物件流通サイトを全面刷新し、機能を拡充する。

 具体的には、同システム上で物件情報を登録すると、その情報が同連合会のサイトはもちろん、レインズや民間の3ポータルサイトにも送ることができ、個別に登録する手間を省くことができる。

 そのほか、内見予約や入居・買い付け申し込み、家賃保証会社への依頼などの機能も搭載。また、既に提供している「ウェブ書式作成システム」ともデータ連動するため、重要事項説明書や契約書の作成業務の負担を軽減できる。

 7月13日から稼働を始めて、順次、機能を追加する。内見予約と家賃保証会社への申し込み、ハトマークサイト(一般公開サイト)と民間ポータルサイトへの出稿機能は9月14日から、電子契約システムは11月からスタートする。これにより、会員はウェブ上で不動産業務を一気通貫で行うことができるようになる。

 会見で、同協会情報提供委員長の飯野郁男氏は新システム開発の経緯として、「当会では03年から一般公開サイトを運営してきたが、昨今の急速なIT化の波、民間ポータルサイトの台頭などを背景に、流通システムのあり方について変革が必要との意見が出てきた。そこで、19、20年の全宅連総研での検討結果などを踏まえ、当会のシステムの主軸を、一般公開サイトから会員間の情報流通機能へ移すことにした」。

 そして目指す方向性として「会員にはレインズへの登録手段としてハトサポBBを選んでもらうことで、レインズ並みの豊富な物件数を確保できれば、結果として会員が消費者に選ばれるようになる」と説明した。