売買仲介

GAテクノロジーズ 売買賃貸の相場を比較 売却など判断の新機能

 GAtechnologies(GAテクノロジーズ、東京都港区)は、東京都心の中古分譲マンションを中心に15万棟超の物件情報を掲載している不動産テック総合サービス『RENOSY』(リノシー)をアップデートし、無料登録できる会員向けの「マイページ」に新たな機能を追加した。不動産活用を検討している登録会員は、約1万件の物件情報と連動させた周辺相場や物件のニーズなどを確認し、売却するか賃貸するかを容易に判断できる。

 従来の「マイページ」の機能は、AI(人工知能)で推定した所有物件の売却価格や賃料と推移を確認できる。

 今回の新たな機能では、周辺相場も把握できるようにした。同じマンション内の販売中・賃貸募集中の物件、同じエリア内で所有物件と近い条件の販売物件、最寄駅が同じで所有物件と近い条件の賃貸募集中の各物件の情報までが分かる(サービス画面)。

 物件掲載ページへの累計や月間のアクセス数も可視化。そのアクセスランキングで所有物件の月間順位も分かる。価格から市場価値を把握し、購入・入居希望者の人気度のニーズを反映した情報から、貸し出すか売却するかを判断できるようになった。

売却収支を試算

 また、売却を検討する利用者向けに「不動産売却収支シミュレーター」を実装した。

 現在の年齢やローンの金利を入力し、返済期間や売却価格下落リスクを設定する。設定条件から現在、または5年後、10年後を想定し、売却時の住宅ローンの残債や税金、諸費用などを差し引いた手元に残る〝手取り〟の概算金額を試算できる。これらの情報により、売却の最適なタイミングを検討しやすくした。

 「マイページ」は会員向けサービスで提供しており、無料で登録できる。不動産の売却や賃貸管理向けの機能だけではなく、資産運用に関するコンテンツを配信して不動産投資の検討者にも有用なツールとなっている。同社担当者との面談日時などを確認できる機能も搭載している。

 同社は13年に設立し、9年目を迎えた。18年にマザーズに上場し、経済産業省と東京証券取引所に2年連続で「DX銘柄」に選定された。リアルとテックを融合し、ITから賃貸、売買、投資領域の実取引やアフターフォローまで、同社でワンストップに対応。スタッフの3割はエンジニアで、内製化したシステムを他社に外部販売で提供し、業界全体のDX化も支援する。「テクノロジーとイノベーションなどを掛け合わせて、人々に感動を届けたい」(同社Communication Design Center/PR Teamの増田剛士氏)と話している。